遺産分割協議では、相続人全員の同意がないと無効になります。たとえ大半の相続人が合意していても、一人でも欠けていれば法律上は成立しません。遺産分割は相続人全員の共有状態を解消する手続きであり、一部の合意だけで進めることはできない仕組みになっています。
話し合いがまとまったと思っても、後から相続人の漏れが判明すれば、協議自体がやり直しになる恐れがあります。最初に相続人全員が誰かを確定することが何より重要です。
相続人全員の同意がないと無効になる
なぜ一人でも欠けると無効になるのか
相続が発生すると、遺言書がない限り、相続人は財産を相続する権利が生じます。このとき、一部の相続人だけで財産の分け方を決めることができてしまうと除外された相続人にとって相続権を行使できない、つまり、不公平が生じるためです。
もし特定の相続人を除外して協議を進めてしまった場合、その特定の相続人は後から無効を主張することができます。
もし特定の相続人を除外して協議を進めてしまった場合、その特定の相続人は後から無効を主張することができます。
注意すべき相続人の存在
遺産分割の際に、注意が必要な相続人は次のようなケースです。
・未成年の相続人がいる
・認知症などで判断能力が十分でない相続人がいる
・海外に居住している相続人がいる
相続人が未成年者、認知症だったとしても無視することはできません。それぞれについて、特別代理人の選任や成年後見人の関与など、法的な対応が必要になります。
海外居住者の場合でも同じ相続人であることに変わりはありません。国際郵便でのやり取りになることもありますが、海外居住者の場合は実印がないため、領事館にてサイン証明書を別途遺産分割協議書に添える必要があります。
・未成年の相続人がいる
・認知症などで判断能力が十分でない相続人がいる
・海外に居住している相続人がいる
相続人が未成年者、認知症だったとしても無視することはできません。それぞれについて、特別代理人の選任や成年後見人の関与など、法的な対応が必要になります。
海外居住者の場合でも同じ相続人であることに変わりはありません。国際郵便でのやり取りになることもありますが、海外居住者の場合は実印がないため、領事館にてサイン証明書を別途遺産分割協議書に添える必要があります。
同意を得るまでに時間がかかる現実
すべての相続人の同意を得るには、想像以上に時間がかかることもあります。書類のやり取りや説明、場合によっては家庭裁判所の手続きが必要になります。
遺産分割協議を締結するまで時間がかかるケースでは、相続税の申告期限まで余裕を持って対応したいところですが、相続人間で申告期限ギリギリまで遺産分割協議がまとまるか分からないケースは、税理士として実務上気を付けなければなりません。
申告期限までにまとまるようでしたら、通常通りの申告となりますが、申告期限までにまとまらない場合は、未分割申告として一度、申告しなければならないためです。
この未分割申告の場合は、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」といった特例を適用することができないため、一時的に納税をしなければなりません。相続人によっては、特例が使えないと想像以上の納税額になるケースもありますので、この場合では、納税資金の確保をどうするかも考えなければなりません。
遺産分割協議を締結するまで時間がかかるケースでは、相続税の申告期限まで余裕を持って対応したいところですが、相続人間で申告期限ギリギリまで遺産分割協議がまとまるか分からないケースは、税理士として実務上気を付けなければなりません。
申告期限までにまとまるようでしたら、通常通りの申告となりますが、申告期限までにまとまらない場合は、未分割申告として一度、申告しなければならないためです。
この未分割申告の場合は、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」といった特例を適用することができないため、一時的に納税をしなければなりません。相続人によっては、特例が使えないと想像以上の納税額になるケースもありますので、この場合では、納税資金の確保をどうするかも考えなければなりません。
早めの準備が無効リスクを防ぐ
相続人全員の同意が必要という原則を理解していれば、最初にやるべきことは明確です。まずは戸籍謄本を収集し、法定相続人を確定させること。そのうえで、全員に状況を説明し、参加の意思を確認します。準備を怠ると、協議書を作成した後に無効となるリスクがあります。
相続は感情が絡む手続きだからこそ、少しでも相続人間で争ってしまう恐れがあるようでしたら遺言書を用意することも大切です。
生前中から専門家へ相談することで、争続という最悪の事態を避けることができます。
相続は感情が絡む手続きだからこそ、少しでも相続人間で争ってしまう恐れがあるようでしたら遺言書を用意することも大切です。
生前中から専門家へ相談することで、争続という最悪の事態を避けることができます。
【著者プロフィール】長野拓矢(ながのたくや)|長野拓矢税理士事務所 所長
税理士として10年以上のキャリアを有する資産税の専門家。
「家族がもっと幸せになるために相続という場面では何をしたらいいか」そんなお客様の想いに寄り添った対応を心掛けると共に、最新の税制のキャッチャアップを常に行い専門家として何ができるのかを常に考え続けている。
相続だけでなく事業承継にも精通しており、地域経済を担う中小企業の経営者向けに自社株式の承継コンサルを多数行ってきた実績が評価され、埼玉県事業承継・引継ぎ支援センター(公的機関)の専門家としても長年従事している。
長野拓矢税理士事務所 事務所案内|著者紹介ページはこちら


























